今回はSOLVE5期生（25卒）の方にご参加いただき、外資系投資銀行や外資系戦略コンサルティングファームを始めとする企業のエントリーシートに関するレポートを作成しました。27卒の方やSOLVEに入会を希望される方のご参考になれば幸いです。
エントリーシートは大体の企業において、WEBテストの前に課される、一番初めの選考プロセスです。ここで足切りになることはないだろう、と多くの人が考え、chat gptなどのAIで処理してしまう人もいるかもしれません。しかし、エントリーシートは選考の最後まで参考資料として手元におかれる場合が多いため、このレベルで書けば通るだろう、という認識で書くのではなく、最終面接において、自分の何を伝えたいか、という点を考え、しっかりと時間をかけて取り組むべきプロセスだと思います。メンターをやっていて感じることですが、論理的思考力や表現力など、エントリーシートから分かることは意外と多いと思います。
外資系投資銀行や外資系戦略コンサルティングファームに限らず、大体の企業において、エントリーシートでは、簡単に処理できる基本項目(名前、住所や、学歴などの事実に基づく項目)と、熟考する必要がある記述項目(志望動機や、学生時代に注力したことなど)に分かれると思います。
以下、記述項目に関して、業界問わず一般的に意識すべきことを書きたいと思います。
なぜその業界か、そして複数あるその業界の会社の中でなぜその会社に行きたいのか、を記述しましょう。
これらの要素を書いていく際に、一般的な事実を並べるだけでは、誰でも言えることですし、説得力がありません。原体験を元に、どうしてその業界で働きたいと思うようになったのかを意識して書くとオリジナリティがあり、納得感のあるものになるでしょう。
外資系投資銀行の投資銀行部門の志望動機では、海外留学中での経験を元に、インアウト型/アウトイン型M&Aに興味を持ったという志望動機や、サークルや部活の活動に必要なお金を集めた経験から資金調達に興味を持ったという志望動機、また、インターン先での業務経験などをもとに、企業の非連続的な成長を助けるM&Aに興味を持った、などと話す人などがいるかと思います。
候補者がどのような活動をしてきたか、というのを示すだけでなく、論理的にストーリーを構築できるか、という能力も測られていると思います。
書き方はもちろん一つではありませんが、以下の流れで書くと読みやすくなるかと思います。
自分がどのような活動をしていたか・どのような団体に所属していたか→その活動の中でどのような目標があり、その目標を解決するにあたり、どのような課題が生じていたか→その課題をどのようにして解決したか（解決しなくとも解決する努力をしたか）
特に、学生時代に注力したこと、という項目に関しては、メンタリングや客観的なフィードバックが有用であると感じます。他の人には自明でない情報が、自分の中では自明になってしまっているため、読んでも伝わらない文章になってしまう場合があります。こうした点を修正するには、客観的な視点からのアドバイスが重要です。例えば、所属する団体名を書くだけで、活動内容が他人にも伝わると思ってしまい、説明不足になってしまう、という事例がしばしば見られます。
長所は何か→長所を示すことのできるエピソード、という流れが一般的かと思います。
応募している職業に必要とされる適性を考え、それを自分が持っている、と示すことができるように、ある意味逆算的に長所を書いていくことも場合によっては有効です。
短所の書き方も長所と同様、短所は何か→その短所にまつわるエピソード(短所ゆえに問題が起きた、起きそうになったなど)、という流れが一般的かと思います。
短所と言っても、真面目に努力ができないことや、飽きっぽいことなど、どのように頑張って解釈してもポジティブに映らない内容を書くことは良くありません。この仕事に向いていない学生だな、と思われてしまうためです。
短所を書く場合には、裏返すと長所にもなり得ることを書きましょう。例えば、1人でタスクを抱え込んでしまう、という短所は、裏返すと責任感が強いのかな、という解釈などにもなり得ます。他にも、優柔不断という短所は、慎重に物事を捉えて判断する、という解釈にもなり得るでしょう。
この記事はここまでですが、少しでもこれから就職活動を始められる方々の参考になれば幸いです。他のライターによる興味深い記事もあるかと思いますので、就活の息抜きにでも読んでいっていただけると幸いです。
WRITER：みやじ
受けていた業界・企業：外資系投資銀行投資銀行部門(就職予定)・外資系戦略コンサルティングファーム