今回はSOLVE5期生(25卒)の方にご参加いただき、外資系投資銀行の投資銀行部門の面接で聞かれがちな興味のあるセクターに関するレポートを作成しました。27卒の方やSOLVEに入会を希望される方のご参考になれば幸いです。
興味のあるセクターは、就活においてよく聞かれる質問の一つかと思いますが、就活の時点で、明確に興味分野が決まっている学生は少数派かと思います。特定の分野を研究している大学院生などを除けば、実際はどこでも良い、という内定者が多いのが事実だと思います。
就職活動中の段階で、案件の違いだけでなく、チームや人の違いまで正確に把握し、希望を伝えることは困難かと思いますし、内定すれば内定後に社員とのタッチポイントを増やした上で、改めて希望をとってもらえることがほとんどかと思います。なので、就職活動の段階では、あまり気負わずに、暫定での希望や興味を伝えるだけで良いかと思います。
セクターによって、単に扱う業界や、ソリューション(M&Aが多いのか、株の発行が多いのか、債券の発行が多いのか、など)が違うだけではなく、チームの雰囲気や、働いている人の人柄も大きく違う会社が多いかと思います。
面接で興味のあるセクターを伝える際には、セクター名とその理由を述べることになるかと思います。理由としては、セクターに関する原体験があれば、説得力を持って伝えることができるかと思います。原体験がない場合には、そのセクターを正確に理解していることをアピールしつつ、案件の具体例をあげても良いかと思いますし、チームの雰囲気がわかっている場合は、チームの魅力や人の魅力に触れても良いかと思います。また、XXXとXXXに興味を持っています、のように、複数のセクターに関して話しても良いかと思います。
クライアントとの関係構築やその企業のニーズに応じたソリューション(M&Aや、株式の発行、債券の発行など)を提供する役割を担うチーム
TMT(Telecom, Media, and Technology Group、インターネット関係の企業やメディア、通信業などをカバーするチーム)
インターネット技術や、その他技術の発展にともなって、最も勢いのあるセクターかもしれません。M&Aだけでなく、IPO(上場)にまつわる案件も多く、バランス良く様々なソリューションに関わることのできるセクターと言われます。
お客さんも若い年齢の人、若い感性の人が多く、活発なコミュニケーションが行われる部署とも言われます。
GIG(General Industries Group、ヘルスケアや商社、電力、船舶などをカバーするチーム)
TMTやFIGセクターより、カバーする領域が広く、重厚長大型の日本が伝統的に強い領域から、宇宙など新しい領域まで、多様なビジネスに触れることができるのが特徴です。また、TMTと同じく、バランス良く様々なソリューションに関わることのできるセクターと言われます。
お客さんのカルチャーもあってか、他のセクターよりも体育会色が強い場合が多い、気合いで乗り切る雰囲気が強いのも特徴かと思います。
FIG(Financial Institutions Group、保険業界や、金融業界をカバーするチーム)
M&Aや、新株の発行に比べて、債券の発行の割合が多いのが特徴かと思います。また、一般企業とビジネスモデルが異なるため、財務諸表が特殊(貸借対照表の左右が逆)で、身につけることのできる専門性がより高いことや、お客さんも金融業界の人が多く、共通言語で専門的な会話ができるという点や、それゆえ、要求が厳しく、よりプロフェッショナルに働くことができるという点も魅力かと思います。
(会社によって存在しない場合もあるが、M&Aのエグゼキューションを担当するチーム)
M&Aのエグゼキューションを回し続けるので、バリュエーションなど金融に関する知識やモデルなどに関して、一番専門性を磨くことのできるセクターかと思います。
この記事はここまでですが、少しでもこれから就職活動を始める方々の参考になれば幸いです。また、他のライターによる興味深い記事もあるかと思いますので、就活の息抜きにでも読んでいっていただけると幸いです。
WRITER:みやじ
外資系投資銀行投資銀行部門(就職予定)・外資系戦略コンサルティングファーム