2024/10/31
難関就活対策

自分の強みを見つける!成功に直結する自己分析のコツ

自己分析は、ただ就職活動の一環として行うものではありません。自分自身が本当はどのような人間で、どのような環境で力を発揮しやすいのかを見極めるための重要なステップです。自分の強みや価値観を理解することで、選考を乗り越えるだけでなく、企業選びやキャリアの方向性も明確になります。

この記事では、自己分析を効果的に行うための具体的な手法を紹介します。多角的に自分を見つめ、就職活動で自信を持ってアピールできるようになるためのステップを一緒に考えていきましょう。

1. 自己分析の重要性

自己分析は就職活動の土台といえますが、重要なのはどの分析手法が優れているかにこだわることではなく、自分を多角的に見つめる視点を持つことです。自己分析の目的は、自分の強みや弱みを過去の経験と紐づけて深く理解し、キャリアでどのように成長していくかを考えることです。

例えば、以下で説明するSWOT分析を活用して自分の特徴を整理することが有効ですが、これはあくまで一つの手段です。他の手法と組み合わせる、経験と結びつけて具体性を持たせるなどして、より説得力のある自己理解につなげることが重要です。目的は分析手法を増やし、よいと言われている手法を探すことではなく、自分をどのように表現し、どのような環境で最大限の力を発揮できるかを考えることにあります。

2. SWOT分析の活用

SWOT分析は企業分析に使うイメージが強いかもしれませんが、自己理解の有効なツールであり、就職活動でガクチカや志望動機を作成する際の強力な基盤となります。この分析を通じて個人の経験を整理できるため、企業に響く具体的な自己アピールにつながります。

1. 強み(Strengths)の活用と 弱み(Weaknesses)の克服

強みは自己アピールの核となりますが、重要なのはその強みを実際にどのように発揮してきたかを具体的に語ることです。例えば、単に「リーダーシップがある」と述べるだけでなく、どのような状況下でどのようにリーダーシップを発揮し、結果を出したか(または課題を解決したか)を深掘りすることが必要です。この場合、なぜ問題意識を持ったのか、困難に陥ったチームの目標達成のために取った戦略や周囲への働きかけを具体的に述べることで、エピソードの説得力が増します。

一方で、成長の機会という側面で弱みを見つけることも重要です。弱みを正直に認識した上で、それに対してどのように向き合い、克服しようと努めているかの説明を一貫できると良いです。そして、強みと弱みを対応付ける習慣をつけましょう。
あらゆる特徴は、強みにも弱みにもなり得ます。「優柔不断なのは周囲の状況やリスクを見極めるのが得意だから考えすぎてしまうからだ」というように、強みや弱みが1つ見つかったら、理由を追究することで解像度が上がります。

2. 機会(Opportunities)の見極めと脅威(Threats)への対応

機会は、外部に存在する有利な環境や状況を指します。自身のスキルや経験が、業界動向や企業の成長戦略、社員の雰囲気との親和性を検討することで、自身の特質や志望動機がより納得感のあるものになります。例えば、自己主張が苦手な人でも傾聴に長けている人は、協調性や対話を重視する企業環境では機会として活かされます。座談会などの社員とのタッチポイントから、自分のスキルや経験の中で活躍できそうな余地を模索することが有効です。

脅威は、自身に不利な要因やリスクをもたらす環境を指します。脅威を直接問われるケースは稀ですが、これを言語化しておくことには2つのメリットがあります。
・志望から外した業界や企業がなぜ自分と合わないかを理解でき、軸が定まる
・弱みを克服することで改善する場合、どのように努力すればよいかが分かる

SWOT分析を通じて自己分析を深めるとともに、具体的な経験とリンクさせることで、説得力のあるガクチカなどの基礎ができます。この方法を用いれば、選考時のアピールするポイントや企業とのマッチングをより明確にできるでしょう。

3. 価値観を見つめ直すことの重要性

先述のSWOTと合わせて、根幹にある価値観を明確にすることで、働く上で大切にするものがはっきりし、企業選びやキャリアの方向性が明確になります。画一的な「成功」がない就活ですが、自分にとっての満足度を向上できるといえます。

1. 価値観をリストアップし、優先順位をつける

価値観とは、仕事や日常生活で自分が最も重視するものです。コアバリュー・経営協会から価値観ワードリストが提供されています。
コア・バリュー(価値観)ワード・リスト – 一般社団法人コア・バリュー経営協会 (corevalue.or.jp)
まずは自分が何を大切にしているのかをリストアップし、それぞれが持つ意味を持つ意味を調べ、検討します。これにより、どのような企業文化や職場環境に適しているかが見えてきます。
そして、価値観ワードの全て満たす企業を探すのは現実的ではないため、優先順位も必要になります。何を最も大切にするのかを明確にしておけば判断基準が定まり、企業とのマッチングを捉えやすくなります。

2. 他の分析との統合や企業選びへの応用

価値観ワードが理解できたら、それに基づいてどのような職場やキャリアが自分に合うかを見極めることが重要です。これに加え、SWOT分析などの他の分析結果と統合することでさらに深い自己理解が得られ、企業や業界との相性をより正確に判断できるようになります。そのため、複数の分析の活用を通してそれぞれの結果を自分自身で咀嚼し、キャリア選択に一貫性を持たせることが、自己分析のカギです。

4. オンラインツールの活用

自己分析用のオンラインツールを活用することも有効です。客観的な視点から自分の強みや適性を理解するのに役立ちます。数多くありますが、5~10分程度で完了するもの、Webテストに似た形式のもの、他者評価があるもの(GROW360)など、特徴は様々です。Webテストでは基本的に回答の分析レポートは出ないため、時期や種類を変えて色々と試すのにも意義があるといえます。

診断結果を活かすためには、アドバイスを分析した上で今後どのように行動を取っていくかを考えることが大切です。例えば、診断結果で「協力的な性格」が示された場合、その強みを企業のチームワーク重視の文化にマッチさせてアピールすることができます。
そして、企業のWebテストを受ける際は性格を一貫させるようにしましょう。矛盾に近い回答の組合せは、虚飾として低評価になる場合もあります。テスト受験前に慣れておくという意味で、何かしらのオンラインツールの利用をおすすめします。

~記事の終わりに~
「自己分析は○月までにやればいいか」という質問をよく目にしますが、一度で終わらせるものではありません。重い作業のように思えますが、自己分析がある程度固まったらガクチカに反映して選考を受けてみる、いまいち自分が何を考えているか分からなくなってきたら分析し直す、くらいのマインドで十分です。

就活のためよりも自分の世界を広げるため、と捉えて取り組んでいきましょう。

WRITER:高尾

受けていた業界・企業:データサイエンティスト職を中心に、戦略/総合コンサル、投資銀行、広告、メーカー、メガベンチャー等約100社

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