いよいよサマージョブの季節が近づいてきましたね。ジョブ選考は、これまで皆さんが受けてきたケース面接とはかなり趣向が異なりますので、頭の切り替え、行動の切り替えが必要になります。
すでに早期選考等で本番のジョブを体験したり、コミュニティ等でジョブ体験をこなしたりしている方もいらっしゃると思いますが、ここで改めてジョブの特徴を把握しておきたいと思います。
ケース面接は1人で面接官と行いますが、ジョブ対策は基本的には3~5人のグループで行います。実際の仕事でも1人で行うことはあまりなく、チームでプロジェクトを行うのが基本となります。したがって、ジョブ選考は実際に皆さんがどういう働き方をするのかチェックする機会でもあります。3~5人のグループの中での立ち居振る舞いを練習しておくと良いでしょう。
ここで意識すべきことは、チームへの貢献=「バリューを出すこと」です。バリューとは付加価値のことであり、「あなたがいることで付加されたこと、変わったこと」です。英語で「make a difference」という言葉がありますが、あなたがいることで、チームに「違い」をもたらすわけです。「あなたがいなければ達成できなかった」というのは、ある意味最高の誉め言葉ではないでしょうか。チームメイトやクライアントからそんな言葉がもらえるよう、がんばってみましょう。
ちなみに少しドライなことを言うと「バリュー」とは、「顧客がその商品/サービスに支払いたいと思う金額」であり、「あなたの貢献により、追加で支払いたいと思う金額」です。クライアントからフィーをもらっている以上、クライアントに「お金を支払いたい」と思ってもらえるように、そのフィーに見合った仕事ができるようになりたいですね。
※ファームによっては1人ジョブのケースもあります。
ケース面接は30~60分で終了しますが、サマージョブは通常3~4日間にわたって行われます。(早期選考等では1日や2日の場合もあります。)
仕事では毎日働くことになります。3~4日間続いたとしても気を抜かないようにしましょう。終始、積極的に議論に貢献していることが求められます。
これはファームにもよるかもしれませんが、ジョブの開始時と終了時の差=成長度合いを評価するケースもあるようです。
成長度合いとまではいわなくても、フィードバックをポジティブに受け止め、チームのアウトプットに行かせる力は重要だと思われます。自己の主張を磨きつつ、柔軟性とのバランスを心がけましょう。
なお誤解を恐れずに言えば、究極的な評価はやはり「あなたと働きたいか」です。客観的評価はありません。主観的評価であることを受け止めましょう。
ケース面接は架空の企業であることがほとんどですが、ジョブでは実在の企業が想定クライアントになります。その企業の歴史的経緯や置かれている環境、課題、強み等が重要な要素になりますので、コンテクストをしっかり押さえるようにしましょう。
ケース面接ではファクトによる根拠は不要です。ロジックが通っていればよく、フェルミ推定で数字の根拠を厳密に求められることもありません。しかしジョブではファクトを押さえることが必要です。数字もあいまいに置くのではなく、実際にリサーチして正確に把握することが求められます。ファクトとロジックというとどこかのコミュニティみたいですが、両方が求められますので、この点は留意しましょう。
なお、中には必要な情報・データがすべて与えられ、それだけを使ってくださいというファームもあります。そのような場合は自らリサーチすることは求められませんが、しっかりと与えられた情報・データを使いこなすようにしましょう。
最後になりますが、以上はいずれも一般論であることに注意してください。各社各様のポイントがありますので、それらのポイントを押さえることが肝要です。
記事は以上になります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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