今回はSOLVE5期生(25卒)の方にご参加いただき、外資系投資銀行のジョブに関するレポートを作成しました。27卒の方やSOLVEに入会を希望される方のご参考になれば幸いです。
外資系投資銀行のジョブと一口に言っても、会社によって、参加日数やその内容は異なります。例年ですと、2日または3日に渡って開催されることが多いかと思います。ジョブというと、集団ワークのイメージが強いかと思いますが、集団ジョブの他にも、社員の方々とのランチ会(お弁当は美味しい企業もそうでない企業も様々です(笑))や、社員の方々のパネルディスカッション、バリュエーションなど金融知識にまつわる解説講座、個人ジョブ、ジョブ最終日の懇親会(飲み会)など、様々なコンテンツから構成されています。
集団ジョブに関して気になる方が多いかと思いますが、集団ジョブでは、とある企業に買収提案をせよ、など、実際の投資銀行の業務に関わるワークに取り組むことが多いと思います。ここでは、集団ジョブの理想的なスケジュールをご紹介したいと思います。
3日間のジョブの場合、1日目に買収ストーリーのあらかたの構築(別記事で紹介した、3.ステップ2で決めた注力事業をどのような方向性で成長させていくかを決定する、というステップです)まで進めます。そして、2日目の午後にかけて、ショートリストを作成し、買収提案先を班として決定し、午後から夜にかけて、バリュエーション班はバリュエーションを、ストーリー班はストーリーの説明にあたって抜け漏れているファクト収集やスライド作成にあたる、というのが理想的です。そして、最終日には、スライドの作成・修正・発表準備や、質疑応答セッションに関する対応をします。
しかし、現実的には、班のメンバーやお題によって、思うように進捗を生むことができない場合も多いと思います。バンカーや班のメンバーと相談しつつ、臨機応変に作業スケジュールを変えていくことが大切かと思います。
ブラックボックス的な部分も多いと思いますが、集団ジョブだけでなく、全てのバンカーとの接点において何かしらの評価がなされているかもしれないと思って立ち振る舞うのが良いと思います。
集団ジョブにおいては、ストーリー構築部分における論理的思考力や、議論を引っ張る積極性が評価されていると思いますし、また、バリュエーション部分においては、どれだけ金融に興味を持っているか、という点が見られていると思います。また、バンカーとのタッチポイントにおいては、建設的な議論ができるかという点や、考えられていない点に触れられた時にどのように論理を組み立てるかという瞬発力などが見られていると思います。さらに、最終発表においては、やや緊張感のある場面においても、平静を装って応答できるか、などが見られているかと思います。たまに、班でのディスカッションでは積極的に発言するのに、バンカーの前では物怖じしてしまって消極的になってしまう人がいますが、評価される場面で自分を発揮できなければ意味がないので、発言の質は意識しながらも、積極的に話すと良いと思います。
また、ランチなどのカジュアルセッションにおいては、純粋に候補者のパーソナリティを示すだけでなく、どのような質問をするかによって、業務への興味などを示す良い機会にもなるかと思います。事前に何を聞きたいかを考えておくのも有用だと思います。
ここまで、候補者として自分がどう評価されるのか、に関して書きましたが、ジョブでは、実際にオフィスを訪れ、社員の方々と沢山コミュニケーションを取り、社員の方々の雰囲気を知る良い機会にもなると思います。自分が本当にこの会社で働きたいと思えるのかを考えつつ、ジョブに取り組むと、複数内定をいただいた際にスムーズに会社選びができると思います。
集団ワークでバリューを発揮するには、ある程度の慣れが必要だと思います。初めてワークに取り組むときは、どのようなツールを使って、どのようなプロセスで進めれば良いのか分からないと思いますが、回数を重ねると要領が分かるようになって、ワークの主導権をとっていくことができるようになるかと思います。
選抜コミュニティなどで、ジョブ対策会に参加するのも良い手だと思いますし、場合によっては、集団ワークと同内容を、自分の力だけで、通しで作業してみるのも全体感を把握するのに良い対策方法かと思います。
この記事はここまでですが、少しでもこれから就職活動を始められる方々の参考になれば幸いです。別記事でも外資系投資銀行のジョブに関する内容があると思いますので、そちらもご参照ください。また、他のライターによる興味深い記事もあるかと思いますので、就活の息抜きにでも読んでいっていただけると幸いです。
WRITER:みやじ
受けていた業界・企業:外資系投資銀行投資銀行部門(就職予定)・外資系戦略コンサルティングファーム